お風呂のリフォームは、頻繁に行うものではありません。通常、10年以上の間隔で行われます。
実際に浴室の機能や設備が古くなったり、生活に適したものに変えたいと考えたりするときに、お風呂のリフォームを検討する人が多いでしょう。
せっかくリフォームするのだから、多くの人が失敗したくないと思うはずです。しかし、暮らしや家族構成に合わせたリフォームをきちんと検討しないと、逆に利便性が損なわれる場合もあります。
本記事では、お風呂のリフォームを考える際に、どのような注意点に着目すればよいか分かりやすく紹介します。
お風呂リフォームの5つの注意点
お風呂のリフォームをする場合、いくつか考慮すべきポイントがあります。どのポイントも共通しているのは、生活や家族に合わせたものを明確にすることです。
最近では、便利な機能が備わったユニットバスが多く出回っています。しかし、利用者や設置環境によっては、不要な機能や他の機能が必要な場合も発生するでしょう。
そのため、お風呂のリフォームを考える際には、まず現在のお風呂で何が不便か、改修工事で何を取り入れたいかなどを専門業者と相談しながら決めるのがおすすめです。
それでは、具体的にどのポイントに注意すればよいかを紹介しましょう。
1.リラックスできる広さ
浴室の広さは重要なポイントです。多くの人が、足を伸ばせる広い浴槽を望んでいます。
日本人の多くは、浴槽に浸かる習慣があるからです。お風呂で身体を洗いながら、ゆっくりと湯船に浸かってリラックスしたいと考える人も多いでしょう。
しかし、実際は、浴室のスペースが限られていることが一般的。足を伸ばせるような浴槽を設置することが難しい場合もあります。
そのような場合でも、リフォームによって、浴室のスペースを広げることが可能です。
壁の中にある配管などのスペースを有効活用することで、壁や他の空間を壊すことなく、広々とした浴室を実現できます。
2.手入れのしやすさ
お風呂は日々使われ、掃除が必要な場所です。そのため、手入れのしやすさはお風呂のリフォームにおいて重要な要素といえます。
お風呂掃除は、数ある家事の中でも面倒なものの一つです。すみずみまでキレイにするには、時間と手間がかかります。さらに、高温多湿の環境下では、カビが発生しやすいため、毎日掃除しても防げない場合があります。
また、石鹸カスや皮脂の汚れなど、一般的な洗剤では落としづらく、汚れも溜まりやすい場所です。しかし、毎日利用し、リラックスしたい場所であれば、清潔な状態を保ちたいと考える人が多いでしょう。
お風呂のリフォームにおいては、汚れにくい壁材やユニットバス、水垢がつきにくく容易に汚れが落とせる鏡や排水口などを選ぶと良いです。日々の手入れがしやすく、清潔な状態を保てます。
3.安全性の確保
お風呂のリフォームでは、安全性を確保することも大切です。
お風呂は、身体を清潔にしたりリラックスしたりする場所ですが、実際には大きなケガや事故が発生しやすい場所でもあります。
特に高齢者の間では、入浴中の事故が交通事故よりも多いという統計も。お風呂でよく見られる事故の典型的な例は、ヒートショックや転倒です。
そのため、お風呂のリフォームでは、廊下・脱衣所と浴室との温度差を緩和するために、断熱材を導入したり、暖房を設置したりするのがおすすめです。
さらに、転倒予防のためには、滑りにくい素材の床を採用し、必要な場所に手すりなどを設置すると良いでしょう。湯船への移動時など、体勢を変えやすい場所に手すりが取り付けられていると、移動が楽になります。
転倒は、高齢者だけでなく誰でも起こり得るものです。小さな子どもが目を離した際に浴室内で転倒してケガをすることもよくあります。
どのような事故が起きやすいかを理解し、リフォームに必要な安全対策を実施しましょう。
4.ライフスタイルに応じた必要な機能
お風呂に限らず、リフォームでは必要なものを見極めることが重要です。
家族のライフスタイルが異なり、入浴時間がバラバラである場合、入浴の度に追い炊きをしなければいけません。その結果、光熱費が気になるという人も多いです。
家族の入浴時間が合わない場合、断熱機能を備えたユニットバスにすることで、追い炊きによる光熱費を節約できます。結果として、経済的な負担を抑えることが可能です。
また、家族の人数や世代の違いによって、お風呂で使用する石鹸やシャンプーなどが異なり、さまざまなボトルが並ぶことがあるでしょう。
散らかっているようにも見え、掃除もしにくくなることがあります。
それぞれの家族がお風呂をどのように利用しているかを把握し、サイズに合った収納を必要な場所に設置することも、お風呂のリフォームにおける重要なポイントです。
5.快適な空間にするための機能
お風呂は実はさまざまな機能を必要とする空間でもあります。防汚や抗菌など掃除の手間を軽減するものや、断熱機能など光熱費を抑えるものなど、さまざまです。
また、節水機能が付いているものは、水道代を節約するだけでなく、環境への配慮も可能です。ほかには、浴槽に段差機能を付けると、水の量を節約できたり、半身浴でリラックスできたりします。
どのような機能があれば、お風呂をより快適な癒しの空間にできるかを検討することが重要です。
専門業者に相談すると安心
専門業者に、既存のお風呂や家の状態を正確に診断してもらい、どのようなリフォームが可能かを把握しましょう。家の状態によっては、リフォーム前にまずは補強が必要な可能性もあります。
まずは既存のお風呂の状態を業者に確認してもらうことで、自分では気付けなかった部分を専門的な知識のもとで指摘してもらえます。
そのうえで、希望とするリフォーム内容や予算を専門業者に相談し、実現可能な提案を受けると、より具体的なリフォーム計画を進めることが可能です。
まとめ
お風呂のリフォームは、家族や生活スタイルに合わせることが重要です。
お風呂は毎日使う空間なので、リラックスできる場所にしたいですよね。そのためには、広さ・手入れのしやすさ・機能性・安全性など、お風呂に必要と思われる要素を家の状態に合わせて取り入れることが大切です。
また、将来の生活スタイルの変化も考慮する必要があります。さらに、希望する工事内容と予算のバランスを取ることも重要ですね。
さまざまな注意点を考慮する必要のあるお風呂リフォーム。成功させるためには、まず専門業者に相談するのがおすすめです。実現可能なリフォーム案の提案を受けると、より具体的に理想のお風呂をイメージしやすくなるでしょう。